「こんな私も、ホントのワタシ」心を解放できるライブな体験

2017.08.18

 「モノ」消費から「コト」消費へ。様々なメディアでこのような消費傾向のシフトが話題として取り上げられています。そんな「コト」消費を代表する「ライブ・エンタテインメント」の日本国内における市場規模は近年増加の傾向にあり、2015年に過去最高の5,000億円を突破したと発表されました。今回は、この「ライブ・エンタテインメント」からイメージしやすい、音楽を通じてアーティストと観客が同じ空間で生の体験を共有できる「ライブやコンサート」に焦点をあて、女性達がどのような価値を感じているかを明らかにしていきます。(出典:ぴあ総研/2016ライブ・エンタテインメント白書)

男性よりもコンサート好き!?日本人アーティストのコンサートは約2倍!

 調査(図1)によると、1年以内にコンサートに行った人の割合は、全体的に男性よりも女性の方が高く、特に日本人アーティストのコンサートにおいては、男性が11.2%に対し、女性が21.4%と約2倍になっています。特に女性10 代、20 代、50代で3割前後と高くなっています。
 女性は男性と比べ、ライブやコンサートなどの非日常的な体験を好んでいる(楽しんでいる?楽しむ方法を知っている?)ことが窺えます。

コンサートは女性だけで行きたい!?

 読売ISが実施した「行動ウォッチ調査2015」によると、「女性だけで、映画、ライブ、コンサート、イベントに行く」(図2)と答えた人は全体で45.5%、最も低い60代の37%を除き全ての年代で40%を超え、中でも20代に至っては57%と非常に高い数字となっています。ライブ・コンサートを積極的に楽しんでいる女性達にとって、同性同士でこのような場に参加することは自然なことなのかもしれません。
 では、同性同士でライブ・コンサートを楽しむ醍醐味とはどのようなものなのでしょうか。女性達の声を取り上げ、その心の内側を探ってみましょう。

「女性だけでコンサート」のこれが醍醐味 Q:女性同士でライブやコンサートに行く楽しさ、醍醐味ってなんですか?

女性たちが楽しむのは“コンサート”だけではない!

●ライブ前の女子ウケするカフェめしとか、ライブ前のトイレとか、物販を選ぶときの「コレいいね」っていう会話とか…かな。男子には必要ない物が楽しめる。(40代 既婚・専業主婦 子供あり)
●友達とオソロの服着て、ワイワイ喋りながら、好きな人の名前を大声で叫ぶ。普段とは違う世界を気兼ねく楽しめるところ。(30代 未婚・会社員 子供なし)
●いっしょにめちゃくちゃ盛り上がれる。終了後はずっと余韻に浸り、良かったことを皆で喋りまくるのがたまんなく気持ち良い。 (50代 既婚・専業主婦 子供あり)
●コンサートに行く道中も楽しい、コンサート中も楽しい、終わってぐちゃぐちゃな顔のまま女同士でお酒を飲みながら語るのも楽しい。テンション上がりっぱなしの女性の会話は男性にはついてこれないと思うので(笑)。(30代 未婚・無職 子供あり)
●気を使わず待てる。待ち時間に喋ってるだけでも楽しいので。男性は待ちたくない、待つぐらいなら行きたくないという人が周囲に多いです。(30代 既婚・会社員 子供あり)

女らしさなんて、今はナシ。せっかくのチャンスを本気で楽しみたい!

●女性同士で行くと盛り上がって汗びっしょり顔もぐちゃぐちゃでも何にも気にせず楽しめる。(30代 既婚・会社員 子供あり)
●Hey!Say!JUMPのコンサートに娘達と行きます。醍醐味は我を忘れて騒げる!コンサート中はもちろん、終了後も話が盛り上がって楽しいです。(40代 既婚・会社員 子供あり)
●キャーキャー騒いだり、ぶつぶつ文句言ったり、グッズを品定めしたり、打ち上げと称して話し込んだり、様々に楽しめるのは、やっぱ気兼ねしない女同士でしょ。 (50代 既婚・自由業 子供なし)
●キャアと言ってもギャーと叫んでも恥ずかしくない。友達とはBUCK-TICK、ディル・アン・グレイのライブに行きました。(60代 既婚・専業主婦 子供あり)

男性と行くといまいち盛り上がれない?引かれるかもしれない?

●普段と違う一面を見られるのは少し恥ずかしい気がするから。 (30代 未婚・会社員 子供なし)
●基本的に一人で行きますが、誰かと行くなら女友達です。ミュージカルにしても、ライヴにしても、男性はあまりはしゃがないので一緒に盛り上がれない。ましてや恋人の前で恥ずかしくて男性歌手にキャーキャー言えない。 (30代 既婚・専業主婦 子供あり)
●男性と女性とでは観点が違うからちょっとしっくりこない時がある。 (30 代 既婚・専業主婦 子供あり)
●GLAYとジャニーズ系に女性同士で行ったことがあります。男連れだと買物や声援ができない気がします。 (60代 既婚・専業主婦 子供あり)
●男性と女性では感じ方の違いが大きいので、どう思われるのか想像がつかない分、素の自分を見せにくいのかもしれません。 (40代 既婚・専業主婦 子供あり)
※株式会社マクロミル「ミルトーク」掲示板内に立てたテーマ「女性同士でライブやコンサートに行く楽しさ」に寄せられた声のうち主なものを紹介しています。
 女性にとってライブやコンサートは、普段の日常とは全く別世界であり、いつもはOFFにして隠している素の自分を解放できるスイッチが入りやすい空間と感じていることが分かってきました。仕事や家事、育児など環境によって決まる普段の立場や肩書に合わせた「余所行きの自分(=ON)」ではなく、立場や肩書から離れて、リラックスした「素の自分(=OFF)」をさらけ出せる、貴重な場のようです。また、この貴重な場は女性同士で居るとさらに気持ちが高まり、心が解放されている様子も見えてきました。素の自分をさらけ出す気持ちにブレーキを掛けてしまう要因として、男性を意識してしまうこともあるようです。一見すると男性からは理解しにくい男性アイドルやアーティストに対する女性の熱狂的な盛り上がりは、歌手やアーティストそのものへのファンとしての熱い想いと、非日常の空間において女性自身が自分の心を解放することで生まれる大きなエネルギーとの相乗効果によるのかもしれません。

■WisEとは?

消費意欲が高く、購入の決定権を握る女性を中心としたマーケティング活動において、読売ISが最適なコミュニケーションをサポートしていくことを目指し設立したオンナゴコロ研究所です。Flabでは、WisEの調査結果を基にライフコースと女性の消費行動について紹介しています。(Flab=Female,Feeling.,Focus Laboratoryの略)
記事作成:2016 November

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