未婚の男女を紐解くデータ集

2017.08.14

 国立社会保障・人口問題研究所の「人口統計資料集(2014年) 」によると、生涯未婚率※は1980年から2010年の30年間で男性は2.6%から20.1%、女性は4.5%から10.6%に上昇しています。お金や時間を自由に使える独身者を指して“独身貴族”と呼ばれるように、消費を担う可能性の高い彼・彼女達。
 今回は「未婚の男女」をテーマに、さまざまな角度から男女のホンネに迫ってみました。
※生涯未婚率:50歳の時点でまだ結婚したことがない人の比率。

結婚・出産に向けた理想的な年齢差は1.86歳?

 「彼女が結婚したがっているんだけど、まだそんな気になれないんだよなぁ。」「彼氏がなかなかプロポーズしてくれない!!!」
 こんな男女の会話を、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。同年代の恋人がいる男女にとって、結婚・出産に関するすれ違いは“別れ”の原因としてよくあげられます。この現象の裏には、結婚・出産の理想年齢や焦り始める年齢に、男女で平均1.86歳の差が生じているという現実がありそうです。(図1・2)つまり男女が同じタイミングで結婚・出産を意識するために最適な年齢差は約2歳。この年齢差なら、同じ年齢同士のカップルが抱えやすい「早すぎる」といった気持ちのすれ違いを生じずに、パートナーと新しい道を拓けるかもしれません。

40代で急速に冷める女性の結婚熱。すれちがう男女のタイミング。

 いつかは結婚したい!未婚者は、いつまでもそのような気持ちを持ち続けているものなのでしょうか。
 現在未婚の男女に「いつかは結婚したいか」と聞いたところ、女性は20代、男性は30代をピークに将来の結婚を望む傾向がみられました(図3)。20代では女性の71.3%が結婚を望む一方で、同じ20代の男性は49.7%と約20Pの差が生じています。図1同様、結婚に対する男女のモチベーションの違いが感じられます。そして30代になると一旦近づく男女の意識ですが、その後女性が40代を迎える頃には、一気に冷めていき男性と逆転します。女性が40代になっても、恋人のいる割合が大きく減らないことから(図4)、女性は40歳をすぎると“結婚”という形にこだわらずに、“恋愛”を楽しむ傾向があるといえそうです。男性が結婚を意識した頃には女性の熱が冷めていた、なんていうことには注意したいものですね。

結局今も女性が求めているのは“ニッポン男児”気質?若い女性にモテる大人の男たち。

 最近、雑誌などでよく見かける「大人の男」特集。少し前まで「草食系男子」が注目されましたが、彼らとはかけ離れた“ニッポン男児”気質を持つ男性が注目を集めており、芸能人でも西島秀俊さんや大沢たかおさんといった40代男性が人気を集めています。
 実際、「オトコは男らしくいるべき」(図5)や「オンナは女らしくいるべき」(図6)という問いに対して、男性ではいずれも40代以上の男性に、女性では20代以下の女性に“らしくいるべき”という考えをもつ傾向が見られました。男らしさを持つべきと考える大人の男性に対して、男らしさを求める若い女性たちが魅力を感じる時代といえそうです。
 社会にもまれ、話し方や考え方に落ち着きを感じさせる大人の余裕漂う男性たちは、デート代もスマートに支払うなど(図7)、若い女性にとって魅力的なポイントをたくさん備えている様子。ただし、「モテる大人の男の条件」は他にもあるはずですので、ただただ年を重ねていれば良いわけではないと思いますが…。

今を楽しむ未婚女性たち。生活満足度に大きな男女差が存在!!!

 現在の生活満足度を100点満点として回答してもらったところ、未婚の男女の満足点は図8のようになりました。すべての年代で女性の満足度が男性よりも高いことがわかり、20代以降では平均7.8点もの差がみられました。特に50歳以上で62.4点と最も高い得点を獲得しており、女性はそれぞれの年代で現状の生活をイキイキと楽しんでいることがわかります。一方で、男性は20~40代で50点を下回っており、女性たちよりも生活に対する不満を抱えて過ごしている様子が見られました。

アラサー、アラフォー、アラフィフ… 節目では落ち込む女性たち。ただし立ち直りはどんどんスピードUP

 図9は、未婚の女性たちに生活満足度を100点満点で回答してもらった結果です。年齢別に比較したこのグラフでは、30歳前後のいわゆる“アラサー”、40歳前後の“アラフォー”、50歳前後の“アラフィフ”と呼ばれるタイミングに、生活満足度が下がる傾向がみられました。20代では21歳をピークに生活満足度が下がり始め、25歳を過ぎた頃から31歳まで落ち込む様子。就職、結婚、出産などによって、同年代でもライフコースがわかれはじめるこの世代。将来に対する不安や迷いが影響しているのかもしれません。その後も、年代が変わる節目のタイミングで同様に落ち込みをみせる彼女たちですが、40代、50代と年を重ねるたびに落ち込む期間が短くなっていくことが読み取れます。年齢に左右されるのではなく、成長とともに「自分の今をあるがままに受け入れていこう!」とする女性たちのたくましさを感じます。

女性は社会進出をしたほうが良いのか?男女でも女性同士でもわかれる意見。

 アベノミクス3本目の矢「成長戦略」の中で、女性の社会進出が重要課題の一つに挙げられ話題となっていますが、生活者はどのように感じているのでしょうか。
 「世の中にもっと女性の指導者が増えても良いと思いますか」(図10)という問いに対し、すべての年代で女性が男性を上回る結果となりました。世間では、「女性の管理職登用」を推進する動きもありますが、心理的な面ではまだまだ男性からの理解は得られていないのかもしれません。
 女性たち自身も、「男性より指導者に向いていると思うか」(図11)については、前向きにとらえているとはいえない現状がありそうです。年を重ねるたびに女性のほうが指導者に向いていると思う人が減っている結果からは、実際に社会にでて彼・彼女たちが感じる「社会で活躍する際に直面する厳しい現実」の存在が想像されます。
 当たり前のことですが、同じ「女性」といっても十人十色。社会での活躍を望む人もいれば、家庭内での活躍を望む人もいます。今の時代の女性たちはライフコースの変化と向き合うたびに、仕事・結婚・育児などさまざまな生活の場面で優先度の選択を迫られます。女性同士でも意見がわかれるこの価値観の選択。この選択を通して自分と向き合い、悩みながら成長していく彼女たちの独特の強さは、男性にはないものかもしれません。今後のマーケットにおいても、時代を牽引するパワフルな女性たちから目が離せそうにありません。
【出典】WisE「ライフスタイル調査2013」 
調査期間/ 2013年2月1日~ 2月5日 
調査対象者/一都三県に居住する15歳~69歳の女性
有効回収数/4,189サンプル 
調査方法/インターネット調査 実査/株式会社インテージ
記事作成:2014 October

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